ふと先日の記事を書いていて思ったことがありました。
保護者のあれこれ、先生とのあれこれ、教室の在り方色々上げるとキリがないのですがダンスに関しては「モチベーションの違い」がそもそも何か関係しているのかも。と思いました。
前回の記事でダンスに限らないと思いますが、幼少期から始めた習い事で長く続ける子は少なくだいたい低学年で辞めていく子が多いとお話ししましたが、本当に本人がダンスに興味がないのであれば論外です。でも辞めていく子の中には「ダンスが好き」な子もいるんですよね。
しかも別に周りの子と何かあった訳でもなく、先生とトラブルになったり相性が合わないとかでもなくなんとなく辞めてしまうと言うか。
私はしばらく考えてこの違和感はなんだろうな…と思い気付いた事がありました。
それをちょっとお話ししたいと思います。
辞める子の中には好きなまま辞めていく子もいると言う事実

私が1番ダンス教室にいて違和感に感じること…それはほとんどの子がダンスが好きで途中までやっているのに辞めてしまうこと。
それも結構キッパリと突然辞めていきます。
かと言って「ダンスが嫌いになったか?」と問うと
答えは「NO」なんです。
じゃあなんで辞めるのさ…と思いますよね。
もちろん前回書いたように他にやりたい事を見つけたとかダンス以外のもっと好きな事を見つけた!という場合は今回の記事に関する事とは全く別になるのですが、特にダンスを嫌いになる理由がないのに辞めていく子。
その1つの理由が分かりました。
ダンスに対する考え方が違う

私は思いました。
教室を見ていて違和感を感じる事…それは
「ダンスに対する考え方やモチベーションが人によって違う」
と言う事です。
例えば同じクラスに10人いたとします。
皆『ダンス』は大好きなんです。
ただ…それは
発表会で踊りたくてやっているのか?
健康とか趣味とか息抜きがてら踊ってみたくて踊っているのか?
将来的にアーティストとか本格的な物を目指しているのか?
これですこれ!!これの違いってめっちゃ重要だなって思います。
10人にダンスは好きか?と聞くと「好き」と答えると話ましたが、どうしてダンスをやっているのか?どうしてダンスにしようと思ったのか?と問うと、答えはバラバラな事に気付くんです。
そこで思ったことがあります。
人によって何を目的にダンスをしているのかが違うから、
「同じこと」を求められると苦痛だと言う事に。
例えば10人いて、なんとなくダンスってかっこいいし面白そうだから踊ってみたくてやっている。でも別に将来踊る人になりたいとか特にそういうのでは無い。って思ってる子が5人いたとします。
この場合はとりあえずレッスンは楽しいし踊ることも好きだけど、別に人前で何かしたり誰かに見せたりしたい訳では無いし、ガツガツやりたい訳では無いことが分かりますよね。
かたや5人は本格的にアーティストになって踊る人になりたい、将来ダンスの先生をしたいなど将来的に夢を持ってレッスンに来ている子もいます。
するとどうでしょう…?
教室内でも気持ちのベクトルの向き方が全然違いませんか?
めっちゃ本格的にやりたい子からすれば、そこまでガツガツやりたい訳じゃない子に対してイライラしてきます。
ちゃんとやって!もっとみんなでかっこいい踊りがしたい。
でもかたや楽しんでやりたい子にとって、同じものを求められるのって苦痛だしガツガツ練習するのは楽しくないんですよね。
これが同じ教室にいて問題というか、課題になる所です。
これの何が問題かと言うと…次で説明します(笑)
大きな舞台に合う演技を求められ結局皆が同じ方を向かなければいけなくなる

問題点…それはこれだと思います。
始める理由ってどんな理由でも良いですよね別に。
だけどダンスに関してはスタジオに入ると必ず「発表会」が待ち受けています。
あとは小さなイベントにも多数出演をしたり。
そうすると本格的にやりたい子からすると嬉しいし、モチベーションも上がるし、その度に新しいフリになったりやりがいがあって楽しくなります。
でもガツガツやったり練習練習…となるのが嫌な子にとって、ダンスは好きなんだけど毎回フリ練だったり周りからも「もっと練習しろ!」「ちゃんとやって!」と言われると、自分はそんなつもりでダンスをしに来てるんじゃないんだけどな…と段々気持ちが萎えて来ます。
結局同じ教室に入れば同じ目的を持たざるを得なく、本格的に目指す子との温度差が出て来ます。
そうこうしているうちに「ダンスっていうものは好き。だけどここではやりたくない」となってしまいます。
それは結局スタジオに入ると足並みを揃えて同じものを求められるようになるから、それが嫌になって辞めていく子もいるという事です。
けど別にダンスが嫌いになった訳じゃなくて、ダンスをやる理由は人によって違うのにパフォーマンスだったり人に見せるフリだったりを結局皆が同じようにやらなきゃいけないとダンス教室に通えば自動的になるので、ダンス教室ってバランスをとるのが難しいなって思いました。
それを例えばレベル別ではなくて「目的別」で分けているスタジオがあれば別です。
「健康のため」「楽しいヒップホップ」「アーティスト・ダンサー志望」などなど。
ですが、だいたい私の周りにある教室は初級・中級などレベル別になっているので、結果出来次第で分けられるようになっているか、年齢別で同じクラスにさせられるパターンが多いと思いました。
特にこの中でも1番困るのが年齢別に分けられて一緒にされるパターンです。
同じ年齢だからと言って出来は全く違いますよね?
人によってめっちゃ進みや飲み込みの早い子もいれば、全然練習もしなくてできない子や練習しているけどまだ覚えるのに時間がかかる子など。
その子達が一斉にごちゃ混ぜになったとき、生徒も保護者も不満が出て来ます。
もっと進めてやりたい!とか、早すぎてついていけない…とか。
よく先生で頭を悩ませる人も多いですが、教室内のバランスをとるのって本当に難しいと感じます。
昔にさかのぼれば、私たちがダンスを好きでやっていた頃はまだスタジオもそう多くなく発表会やらイベントやらとあれこれあった訳ではなかったんです。
でも今は「習い事」として浸透しているので、どうしても足並みを揃える傾向は強くなります。
だけど皆が同じことを同じモチベーションで、同じ位練習するってすごく難しいんですよね。
私らの時みたいに下手だろうが上手かろうがただ好き!!って気持ちで体を動かしていたときと違うから、必ずお手本通りにとかマニュアルがある状態でそれに向かって練習するように求められます。
発表会なんてまさにそうで、スタジオや先生にとっても一大イベントでいろいろな人が見に来る機会だから気合いも入って当然です。
そこで入りたい!と思って人数が増えてくれたら嬉しいだろうし、それは完成度の高い踊りを見せたいですよね。
ただそこにはそういうモチベーションや目的でダンスを始めたのではない子もいて、その子からすると同じことを求められレベルアップを急がされると凄く窮屈なのかな。って感じました。
初心者大歓迎!とか全然未経験でも大丈夫!となっているスタジオが多いけど、でも実際に始めたらそんな呑気にはのらりくらりダンスをしていられず、「本格的」を求められるようになります。
それにダンスに関しては体の使い方が上手い子とそうでない子とでくっきり目に見て分かっちゃうので本人たちは辛いところがありますよね。
最近習い事としてダンスを教えてもらえるのは親としてはありがたいけど、よく生徒間や保護者間で揉める人同士の能力やレベルの違いって教室内で解決するのって難しいと感じました。
レベル別にすれば話しは簡単なんですけど、でも最近は突然辞めちゃう子もいたり急に人数が減ったりして発表会とかイベントを目的としていれば誤算も出てやりづらくなるからだいたい年齢が一緒同士で固めちゃうことが多いですよね。仲間意識を持たせたり、ライバル心とかも養う意味でも。
実際うちの子をダンス教室に通わせて見て、ダンス教室のバランスって凄く難しいなって思って書いてみました。
まとめ
皆ダンスが好きなのは一緒なんです。
だけどそこには何を好きとして、普段どんなモチベーションでやるのかは人それぞれなところがありますよね。
ただレッスンだけ受けて楽しい子もいれば、本格的にできるようになりたくてやっている子。
どんな習い事でもレベルの違いや、目的の違いがあっても一緒のチームになったときに皆が同じ方向を向けると良いのですがそうでない場合のチームだと凄く温度差があってバランスがとれず難しいと感じました。
結局チームとなったら1人練習してこなくて下手な子がいたりすると、揃っていなく見られたり全体的なレベルが低く見えますもんね。
でもその子がもしダンスが好きだけど、ほかの子から責められたり親から「下手くそ」とか言われたりしてしまえば当然ダンス自体が嫌いになっちゃいます。
そこが習い事として他の子と足並みを揃えてやるとなったときに難しい問題だな。って最近感じるようになりました。
今後そういう差から目的別、レベル別にするスタジオも多くなるのかな?って感じたこの頃でした。